前回更新したのが冬である。そして、もうすぐ次の冬がやってくる。そろそろ一年放置したことになる。更新しようと思ったんだけどね。いろいろと忙しかった。あと、放置しすぎて文章が書けなくなった。
今は昔となった儲かるブログの書き方的なハウツー文章の影響を一切受けておらず、感覚で書いている。このブログは、文学の影響を受けた90年代のテキストサイトの流れを汲んでいるのである。一切の無駄をそぎ落とし、マニュアルに則った誰でも書ける記事であれば時間が空いても再現性があるが、このブログは無駄に溢れた時代の残骸のさらに残滓であるので、書いている本人も再現できない。困ったなぁ。
そういう事情であり、この記事は近況報告という名のリハビリ記事である。
冬から次の冬の間にやっていたこと
やっていたことは主に離婚である。実に愉快なことに離婚したのである。しかも、離婚することがわかったのが1月頃で、ブログの更新が止まったあたりである。
結婚するのも面倒くさかったが、離婚するのはさらに面倒くさい。縁を作るよりも縁を切る方が面倒くさい。
離婚理由は知らない。当時の妻が離婚したがっているのを人づてに聞いたので、離婚したのか聞いたら「離婚したい」というので「じゃあ離婚しましょう」となったのだ。特に理由もなく結婚したので、理由もなく離婚するのも道理である。
あとは離婚後に集られないように文書みたいなものを作ったりしていた。なぜ、離婚される方が作るのかさっぱりわからんのだが、後から金をせびられても困るので頑張って作った。えらい。
そんで3月に無事に離婚したのである。
人生の墓場からよみがえる
人生の伴侶を失い、悲しみに暮れ生ける屍のような生活を送っていた、というようなことは一切ない。何の感情も湧かなかったよ。「きっとショックで感情を受け止められないでいるのであろう」とも思ったが、待てど暮らせどそのような感情は襲ってこない。むしろ、時間が経てば経つほど歓喜の味が広がるのである。
結婚は人生の墓場という言葉を用いるなら、人生の墓場からよみがえったゾンビなのだけど、『28日後・・・』タイプのゾンビだ。「えー。すげぇ走るじゃん」っていうタイプのゾンビ。走るゾンビ反対派なので、件の映画は走るゾンビが出た瞬間、見るのをやめたのだけどね。ダニー・ボイルの映画は好きだけど、それだけは許せねぇ。
健康に生きるゾンビ
クラシックシェービング活動を気兼ねなくできる状況となったのだが、そんなことよりもインテリアを自分好みにすることから新生活はスタートした。ちなみに引っ越しはしてない。引っ越すだけの妥当な理由がないからね。
離婚してからほぼすべての家具を捨てて、新しいものに入れ替えた。照明は間接照明に変えて、部屋に合うアートを飾り、毎週近所で花を買って花瓶に活けるのである。自分だけが快適に過ごせる家を目指した結果、読書量は増え、早寝早起きして、食事もほぼ完璧にコントロールしている。もはや、結婚していた時よりも健康的な暮らしをしている。
リモートワーク用に快適な作業環境を作り、WEB会議でカメラの合成背景を使わない境地まで達した。終業後、20分で夕飯を作り、運動したり本を読んだりする。
200歳まで生きたい
今の生活は実に快適である。快適なのはいいのだが、定年後の「マジでひとり問題」がある。人生の目標は「長く生きて厚生年金をもらえるだけもらって死ぬ」「日本政府の福祉制度を活用できるだけ活用してから死ぬ」である。長く生きれば生きるほど年金は元が取れる制度である。最近、わりと本気で200歳まで生きたいと考えている。そうなると、社会的な関わりは寿命と関係しているので、社会からの孤立は問題である。
定年退職後、社会的な関わりを維持するための趣味が必要であると考え、ギターを練習している。定年退職するまでに演奏できるようになればいいので、これも気楽な趣味といえる。練習していれば少しずつできるようになる。
年金を受給するようになったらパンクバンドを作りたい。体制的な制度に頼って生きているくせに、反体制を主張する音楽をやりたいのだ。
冒頭で「いろいろと忙しい」と書いたが、「いろいろ」の中身は寿命を30分延ばすための1時間の努力をしているからだ。

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