Apple Watchが意外と生活を変えた

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以前書いたiPhone 11を買った話の中でApple Watchについて少し触れたので、ついでなので書いてみようと思う。俺の人生の中で、生活を一変させた製品はiPodとiPhoneなのだけど、Apple Watchはその中の1つに加えてもいいと思っている。というか、すでに加わっている。

iPodを買った時はすぐにMDプレイヤーをゴミ箱に放り込んだし、iPhoneを買った時はすぐに当時スマートフォンと呼ばれたガラケーとCLIE(その昔、SONYが作っていたPDA)をゴミ箱に放り込んだ。腕時計は嗜好品なので流石にゴミ箱には放り込まなかったが、おそらくイベントごとがない限りはApple Watchを使うだろう。

腕時計には腕時計の、スマートウォッチにはスマートウォッチの役割がそれぞれあるのだ。

腕時計 vs スマートウォッチ

腕時計というのは嗜好品だ。現代においては実用品ではない。あれば便利だが、なくてもいいのだ。概念レベルだとキッチンタイマーと変わらない。なので、腕時計というものを否定するつもりはないし、TPOによっては腕時計を使うだろう。そもそも、腕時計は男性に身に付けられる数少ない装飾品の一つなので、スマートウォッチごときでなくなられると困るのだ。

メンズファッションというよりは紳士の装いは、良くも悪くも伝統に縛られている。流行はあくまでスパイスであり、重んずべきは伝統だ。「この方が便利だ」「コスパがよい」などという言葉は伝統の前では無力でしかない。

Apple WatchがiPodやiPhoneと異なるのは携行品ではなく、装飾品となりうる点にある。日常生活ではApple Watchが腕時計に勝る点は多々あると思うが、ドレスコードのある非日常ではそうもいかないだろう。略礼装あたりはバンドによっては可だろうが、準礼装や礼装では避けたいところだ。

個人的にはスマートウォッチ vs 腕時計という図式はかなり不毛な気がする。ある一面では成り立つかもしれないが、別の一面では役割がまったく違うからだ。

Series 3 Wi-Fi + Cellularモデル

買ったのはSeries 3のWi-Fi + Cellularモデルである。Series 5は少し高いように感じ、値段がかなり下がったSeries 3にした。Wi-Fiモデルは在庫がなかったのと、Cellularの方が便利そうだったからだ。

Wi-Fi + CellularモデルはSoftBank、docomo、auの3大キャリアでないと使えないが、幸いSoftBankを使っているのでCellularの機能を使うことができる。ちなみに、月々350円かかる。安い。

Cellularモデルのメリットはスマホを持ち歩かなくてよい点にある。携帯電話を携帯しないための腕時計など、変な感じがするが、とにかくスマホを持ち歩かなくていいのである。Cellularモデルであれば、Apple Watch単体で着信や通知を受けられるので、ランニングなどの運動やコンビニへ行くなど近所へ出かけるなど、ちょっとしたことであれば、スマホを持ち歩かなくてよくなる。

俺はApple Watchを使うようになってから、喫煙所にiPhoneを持ち込まなくなったので、通信量が激減した。おそらく月1GBでいけるので、Apple Watch代くらいなら1年で元が取れそうだ。っていうか、どんだけ喫煙所で遊んでたんだ・・・。

裏側は心拍数を計ったりするらしい。一度ロックを解除すると心拍数を検知して着けている間は、ロックが解除されたままだ。ということは、死ぬとロックされるので、安心して死ねる。

Apple Watchのメリット(Wi-Fiモデルも含む)

Apple Watchの典型的なユースケースは、巨大化を始めたiPhoneをポケットに入れずにバッグに入れておいて、着信や通知をApple Watchで受けるという感じだろう。iPhone 8くらいの大きさだと、そういった恩恵は薄いかもしれない。最近のiPhoneはポケットに入れると、スーツのシルエットが崩れるので、個人的にはこのユースケースの恩恵をかなり受けている。

ヘルスケア

Apple Watchは常時身につけているので、運動量が勝手に可視化されていいく。デフォルトだと、「アクティビティ」がやれ動けだの立てだのと喧しいのだが、可視化されると運動しなければならない気になってくるし、運動すると消費カロリーや時間、距離といった情報が即時に記録され、参照できるので、運動するモチベーションになる。

買う前は「年寄りじゃあるまいし、そんなに自分の健康のことが知りたいかね」とおもっていたが、なるほど、ちゃんと見えるようになると知りなくなるらしい。知ってしまうと、向上させたくなるのだ。

そんなこともあり、週に2〜3回程度ランニングをするようになった。使っているのはASICS RunkeeperとNike Run Clubで、常用しているのはRunkeeperの方だ。Runkeeperは基本的には淡々と記録を残すアプリで、Run Clubはランニングをサポートするアプリだ。新たな目標を設定した時はRun Clubで走り方を学びながら走り、その後はRunkeeperで記録していくという使い分けをしている。

日常では純正アプリの「アクティビティ」を使っている。座り仕事なので、立つ時間や動く時間を意識的に確保するようにしている。とはいえ、「それどころじゃないんだよ」ということもままあるので、通知は切ってしまった。(通知するようにしておくと、小煩く言ってくる)

生きているだけで勝手に記録されていく

Apple Pay

強力なのがやはりApple Payだ。支払いはApple Watchだけでできてしまう。Suicaをエクスプレスカードに設定しておけば、バッグやポケットからSuicaを取り出すこともなく、Apple Watchを改札にかざせば電車に乗ることができる。ただ、Apple Watchは左手、改札の読取機は右側にあるので、身をよじるようにタッチする必要がある。贅沢な悩みかもしれないが、これは少しめんどくさい。

コンビニなんかは基本的には手ぶらでいいので、大変身軽である。持ち物といえば、せいぜい家の鍵くらいで、会社では完全に手ぶらでコンビニやら何やらへ行ってしまう。Wi-Fi + Cellularモデルであれば、電話やメッセージも単独で受けられるので、デスクにiPhoneを置きっぱなしでどっか行っても、簡単な受け応えは可能な上、「ちょっとだけ離席」感を大いに出せる。財布もデスクに置いておいておくとさらにいいが、治安が悪いオフィスだと財布がなくなる可能性がある。(IT系だと、作業拠点を社外に借りており、火消し要員を大量投入しているようなところだと、有象無象が出入りするので治安が悪くなることがある)

Siri

Siriはほとんど使っていなかったが、Apple Watchを使い始めてからちょくちょく使うようになった。料理中など、両手が塞がっている時にタイマーを使いたいときとかは、Siriをよく使う。

微妙なところとしてはSiriを「ヘイSiri」で呼び出すと、Apple WatchとiPhoneが同時に反応するところだ。Apple Watchを付けてることはわかってるはずなのに、なぜiPhoneまで反応するのだろう。そこらへん、もうちょっと賢くもよいのではないかと思う。

睡眠時間の計測

寝る時もApple Watchをしており、寝ている間に心拍数を計測して睡眠時間や睡眠の質を記録している。AutoSleepというアプリを使用しているが、心拍数の低下で入眠を自動で判断する。睡眠の合計時間はもちろんのこと、良質な睡眠や深い睡眠を計測してくれる。

睡眠に関するメトリックスは一定のアルゴリズムで定量化されていないと、なかなか意識できない。「深い睡眠」は計測当初はスコアがよくなかったが、食事の時間や運動の時間をコントロールすることで、スコアが改善されてきた。

自動で入眠を判断するのは便利なようで、なかなか不便なところもある。入眠の判断が心拍数なので、本を読んでリラックスしているような時間が勝手に入眠と判断されてしまう。午前1時に床に入ったはずが、午前12時に寝たことになっていたりは度々ある。

ここらへんはアプリであり、専用機械ではないので仕方ないと思っている。細かいことを気にしていても寝付きが悪そうなので、1時間程度の誤差は気にしていない。

一応、「消灯」というボタンもある

Apple Watchのデメリット

デメリットは特に感じていない。バッテリーは2日程度ならもつし、ハイスペックである必要性は感じない。腕時計にしては少し厚みがあるというところくらいだろうか。

あと、やはりスーツには少し合わない。革バンドに交換することで多少は馴染むとはいえ、本体のメカニカル感はスーツスタイルにはミスマッチな部分がある。

冒頭に長々と書いたようにフォーマルスタイルには普通の腕時計の方がスマートだろう。普段のビジネススタイル程度なら問題無いが、大切な商談とか、ここぞというシーンではチグハグな感じになりそうだ。

まとめ

スマホもそうだったが、こういったものは初登場からしばらく時間が経たないと、デザイナーとユーザーのギャップが埋まらないので、使いづらい。Apple Watchを使ってみると、そういったギャップも埋まりつつあるように思う。

スマホのように世界のビジネスが変わるという代物ではないように思うが、あると少しだけ生活が便利になる。使う側としてはあっても不便ではないし、少し高いクォーツ買うくらいなら、Apple Watchでもいい気がする。

Apple Watchでビジネスというのは少し難しいかな。単体で使うものではないので、スマホでカバーできない部分を補うという役割になりそうだ。PayPayはApple Watchに対応しているが、支払とかスマホを取り出すまでもなく完了したいタスクを補うのには絶好のデバイスである。

マイナンバーと合わせて身分証明みたいなことができたら大変便利だと思うんだけどね。バーコードでも何でも読み取って「この人は確かにスズキさんですよ」ということだけわかる。荷物の受け取りも、何でもこれだけでできますという風になれば、何も持ち歩く必要はないのに。

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