比較レビュー: Merkur 34C vs Mühle R89

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何ごとにも初心者向けや定番品というものがあり、両刃カミソリの世界でもそれは同じことである。両刃カミソリでのクラシック・シェービングを始めるにあたって、イロイロ調べると初心者向けや定番品とされる両刃ホルダーがいくつかあった。

  • Merkur 34C
  • Mühle R89
  • Edwin Jagger DE89

Mühle R89とEdwin Jagger DE89は同じものなので、以降、R89はDE89と読み替えてもらっても構わない。

困ったことに、どのホルダーもレビュー評価が高く、選ぶのがなかなか難しい。少なくとも自分は難しかったので、どちらを買うとよいかを比較レビューしてみよう。

どれを使うか

世の中の両刃カミソリ系のブログやレビューを読む限りだと、R89を買う人は34Cは持ってないし、34Cを持っている人はR89を持っていないというのが大半なようだ。両方買うものではないらしい。俺は買ったけど。

最初はどちらにするかかなり迷った挙句、R89を最初の両刃ホルダーに選んだ。使い慣れてくると、欲が出て色々ほしくなり結局34Cも買ってしまった。

両刃カミソリの扱いに慣れてくると、34C、R89どちらも超優秀なホルダーだということがわかる。世の中には100ドルを超えるようなステンレスホルダーがあり、一概にベストだとは言えないが、34CやR89の価格帯であればベストだと言ってよく、結論を言ってしまえば、最初の1本はどちらを選んでも間違いはない。

どう違うのか

Merkur 34C

形状としては両刃ホルダーの中でも珍しい2ピースである。どちらかというと、実用品という雰囲気で装飾はあまりなく無骨なデザインと言える。ハンドルはショートハンドルと呼ばれる短いハンドルで小回りが利く。また、Heavy Dutyと呼ばれるだけあり、それなりに重量感があって軽い力でスムーズに剃れる。

肌への当たりは両刃ホルダーの中ではやや弱め(マイルド)といったところで、Mühle R89より少し当たりが強いと言われているが、個人的には誤差の範囲である。マイルドなホルダーになるとアングルの維持が難しいことがあるが、このホルダーはそこまで厳しくなく楽に剃ることができる。(慣れの問題もある)

値段はMühle R89やEdwin Jagger DE89と比べると、どのショップでもやや高めの設定である。

Mühle R89

こちらは両刃ホルダーで最もオーソドックスな3ピースである。Merkur 34Cに比べるとハンドルが美しく装飾されており、スタンドにブラシと一緒に立てると洗面台が様変わりして、クラシックシェービングを始めたという実感が出てくる。形から入りたい人には非常にオススメである。

こちらもMerkur 34Cと同じくややマイルドなホルダーである。ただ、R89のヘッドは色々なベンダーがお手本としている部分があり、このくらいが両刃ホルダーの標準と言っていいかもしれない。

フェザーのポピュラーや多枚刃のカートリッジから移行すると重たく感じると思うが、両刃ホルダーの中では比較的軽い方である。ハンドルは中が空洞になっており、重量感はあまりなく、見た目と比べるとややチープという印象を受ける。よく滑りやすいという評価を見かけるが、滑りやすいと感じたことはない。

ハンドルに関して言えば、3ピースホルダーのハンドルは別のハンドルと交換可能である。安めのステンレスハンドルに変えると、ハンドルの欠点は補える。

まとめ

どちらのホルダーも肌への当たりはやや弱めだが、厳しいアングルを要求されるようなことはなく、楽にスムーズに剃れる。

あとは持ちやすさくらいである。持ちやすさで言えば、34Cの方が太くて重たいので優れていると言える。ただ、2ピースなのでハンドルとヘッドは常にセットである。一方、R89のハンドルは軽いが気に入らなければハンドルだけ交換できる。

使い方の潰しが効くという点では3ピースのR89の方が良いかと思う。

値段が安い方という選び方をしても問題ない。値段で言うとMühleよりEdwin Jaggerの方が安いのでDE89がいいかもしれない。

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