定番のスラント両刃ホルダーであるMerkur 37Cを紹介する。
世の中はスラントが流行っているらしく、各ベンダーが挙ってスラントホルダーを発売している。だが、両刃カミソリのスラントで定番品といえば、Merkurの37Cだと思う。
ちなみに、俺が2番目に買ったのがMerkurの37Cと15Cであった。一番最初のホルダーにMühle R89を使っており、マイルド方向に振るか、アグレッシブ方向に振るかを迷った挙句、めんどくさくなって両方買ったのである。 なので、Merkur 37Cについては初心者マークがついていた頃から使っている。
見た目
37Cといえば、見た目の中ボス感がたまらないホルダーである。口を大きく斜めに開けたモンスターという印象である。無骨でストイックな道具感を醸し出している。手持ちの両刃ホルダーもだいぶ増えたが、この外観のカッコよさは両刃ホルダーの中では一番だ。
ハンドルは太めで、重量感がある。2ピースのショートハンドルで34Cと同じシリーズである。Merkurの2ピースのショートハンドルは適度なグリップ感と重量感があり、気に入っている。2ピースなので、他のホルダーでこのハンドルが使えないのが残念だ。
トップキャップとハンドルはどちらも37C専用で34Cとの互換性はない。(ちなみに、34Cと11Cのトップキャップは互換性がある)
使い勝手
見た目は中ボスだが、実際に使うとアグレシッブというよりはマイルド寄りかと思う。中庸というか、適度にアグレッシブないホルダーで、ゴリゴリ肌を削るような感じはなく、スムーズである。
重量感があるので、重さに任せて剃ることができ、34Cと同様、快適な使い心地である。ただ、ヘッドが大きめなので、取り回しがやや難しいところがある。 方向性でいえばアグレッシブなホルダーではあるので、アングルキープは難しくない。
慣れると上記のような感想になるが、スラントは初心者には扱いづらいかもしれない。自分自身、慎重にストロークを短くして剃っていた頃は剃り残すことが多かった。
スラント全般に言えるが、刃が斜めに入るので、どうしても普通のホルダーとは少し勝手が違ってくる。刃が斜めに入るということは、ストロークの終点が手前(顔の鼻側)と奥(顔の耳側)で違い、刃先は手前が下で奥が上になる。ストロークの終点は手前ではなく、奥になるので普通のホルダーよりも、終点を伸ばすイメージでストロークしないと剃り残したり、中途半端に剃れたりしてしまう。
ストロークの終点が少しわかりにくいので、短いストロークを繰り返す剃り方だと終点を見誤る確率が高くなる。
ストロークは長めに取り、終点は少し先にするのがうまく使うコツではないかと思っている。ただ、両刃カミソリを使い始めたばかりだと、長いストロークはカミソリ負け原因になるので注意が必要だ。
まとめ
37Cは適度なアグレッシブさを持つホルダーなので、肌が弱くヒゲがそれほど濃くなければ、37Cで順剃り、横剃り、仕上げで2.5パスという使い方もできるかもしれない。肌が弱く、34Cあたりでカミソリ負けしやすい人は、逆剃りなしで37Cを試してみてはどうだろうか。
RazoRockからGerman 37 Slant Razor – Torsionshobelという37Cを意識しまくったホルダーも出ているので、2ピースが気に入らないならこちらでも良さそうな感じがする。
レビューを見る限り見た目通りのアグレシッブさだが、評価はそこそこいいようだ。価格も安いし、買って失敗ということはないだろう。
個人的には亜鉛合金+メッキのホルダーにはあまり惹かれなくなってしまったので、RazoRockのホルダーを新たに買うことはないと思う。
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