Schick クラシック ダブルエッジメタルホルダーを試してみた:コスパと使い心地を徹底レビュー

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はじめに

今回の記事ではSchickから発売されている両刃カミソリ「ダブルエッジメタルホルダー」をレビューする。有名メーカーのSchickから発売された両刃カミソリは一体どんなものなのか、ちゃんと使えるのかなど実際に使ってみた感想を紹介する。

背景

ダブルエッジメタルホルダーの発売当初は5000円くらいした記憶がある。Schickから両刃カミソリが発売された時は驚いた。どういうものか興味はありつつも、価格的に試す価値はなさそうなのでスルーした。

先日、Amazonを見ていたらおすすめに出てきて3000円ちょっとだったので、「これくらいならいいかな」と思い購入してみた。

「両刃ホルダーじゃなくてインジェクター再販売してよ」と思ったが、おそらくこのホルダーはWilkinsonのTTOをロゴと箱だけ変えて売っているものだと思われる。わざわざSchickが製造しているわけではない。まぁ、そうだよね。このために製造ラインつくらないよね。

見た目

外観の詳細

立派な箱に入っており、さすが国内販売と思った。開けたら捨てる箱、手元に届いて開封するまでの3分間のために存在する箱に手間をかけるホスタビリティに心を動かされる。いや、開けるのめんどくさい。

開封すると出てくるのはTTOのホルダーである。ハンドルはロングハンドルだが、いわゆるロングハンドルの中でも長いタイプのハンドルである。この長さは初めて使う。ハンドルの長さは慣れてないと使いにくいと感じる部分なので、少し気になるポイントかな。

ヘッド部分は特徴はなく普通のTTOという感じ。見た目としての質感がハンドルと違っており、取って付けたような印象がある。ホルダーとヘッドの一体感という意味だとGilletteのビンテージホルダーを見慣れているせいか少し違和感を感じる。

外観は全体から安っぽさが滲み出ているが、実際に安いので許容範囲ではある。よく見てみると、ローレットの溝のメッキが荒い。こういうところで差が出るのだなぁ、とミドルレンジからハイエンドのホルダーに想いを馳せる。

ホルダーとしての外観は値段相応であるが、どうしても気に入らないことがある。トップに「Schick」とブランドロゴがデカデカと入っているのがすごくダサい。開けてから気づいたが、買う前に知っていたら絶対に買っていない。それくらい好きではない。「使った人を見た人が一目でSchickだとわかるように」ということは理解できるが、物自体がそういう物なんだっけ。

替刃10枚付き。今回はホルダーを確かめたいのでGillette Platinumを使った
ロゴ・・・
ハンドルのメッキが少し粗め。ヘッドはそうでもない。

素材と質感

ホルダー本体を持ってみると作りは意外としっかりしている。

素材は特に記載がなく不明。クロームメッキであることは間違いないのだが、亜鉛合金なのか真鍮なのかはわからない。ヘッドは亜鉛合金だろうな。ハンドルは真鍮かもしれないし、亜鉛合金かもしれない。

ハンドルは重量感があり、思ったよりも頑健であった。質感としてはGilletteのビンテージホルダーに近い。もっとスカスカな感触があるかと思ったが、しっかりしている。持ってみると本格的な両刃ホルダーだと感じる。

ヘッドの開閉はぬるぬるとはしていないが、引っかかりは感じない。ギミック部分は特に問題はなく普通に使える。TTOの扉の開き方は少し狭いかな。もう少しパカーンと開くかと思ったら、意外と控えめだった。替刃がちょうど入るくらいなので、使用上に問題はない。

替刃を装填したところ。曲がったりとかなくちゃんとした作り

使い勝手

実際の使用感

実際に使ってみると、意外と悪くない。「ここがすごい!」というポイントはないが、無難にまとまっている印象を受けた。安かろう悪かろうというものではなく、価格を考えると良品であることは間違いない。

肌への当たりはミディアム・アグレッシブといったところだ。引っかりを感じるとかではないが、スムーズさ感じない。使う上で支障はない程度に雑な剃り心地がする。このアグレッシブさなら、もっとスムーズで使い心地がいいホルダーがあるのだけど、そこは価格がカバーしている。「この値段なら、こんなものだよね」で許せる。

操作性

慣れの問題だが、長いハンドルは少し厄介でどこに指を置けばいいのか戸惑った。バランスを取るポイントが難しい。もう少し短くていいんじゃない?という気がする。

剃り残しとかは出なかったので、両刃ホルダーとしてちゃんと機能する。

アングルキープは楽でミディアム・アグレッシブらしい操作性である。進行角度に神経質にならなくても使えるので、初心者でも扱いやすいだろう。

操作性ではMuhle R89やMerkur 34Cに近いものがあり、練習用ホルダーとして使えるかと思う。

まとめ

価格とのバランス

小さな欠点はあるが、すべてを価格でカバーしている。決しておかしいものではなく、価格と性能のバランスで言えば、性能が優れていると思う。有名メーカーが売っているものだし、よくわからんメーカーの並行輸入品を買うよりは、こっちの方がいいのではないかと思う。

価格に対する機能的な価値は大きいと思う。日用品として価値があるという話であり、嗜好品としての価値は低い。満足感や充足感を求めるホルダーではないことを強調しておく。

推奨する人としない人

ポピュラーみたいなおかしなクセがないので「とりあえず両刃カミソリを試してみたい」とか「市販のカートリッジ式カミソリや電動シェーバーでは思い通りに剃れない」という人のニーズにマッチしている。常識的な使い方ができるホルダーであり、日用で使える。

クラシックシェービングを趣味として楽しむつもりがある人やすでに楽しんでいる人にはあまりおすすめしない。趣味として楽しもうと思っている人であれば、MuhleなりMerkurなりを買った方が手っ取り早いし、満足感や充足感が得られるだろう。

最後に

これを機会に安いホルダーを使い比べてみようかと思ったけど、おそらく虚無感しかないだろうと思ってやめた。安いホルダーの記事はこれが最初で最後になりそう。

繰り返しになるが、クラシックシェービング愛好家であれば、敢えて買う必要はない。もし買うとしたらすでに買って試しているだろう。そしてお蔵入りになっているはずだ。これよりもいいものはたくさんある。

一方で、これから両刃カミソリをはじめてみたいが、MuhleやMerkurはハードルが高くて二の足を踏んでいるようであれば買っていいだろう。

これと似たようなホルダーはおそらくあって、さらに安く売っていると思う。その差額は有名メーカーから販売されている安心料だと感じる。初心者だからこそ、自分がよく知らないメーカーのものは手を出さない方がいいのではないかと思うのだ。

あと、ホルダーのレビュー記事につけている点数はつけていない。さすがに中〜高価格帯とは比べて比較するものではないと思う。

コメント

  1. スナフキンN より:

    OEM品なんですね!勉強になります
    初心者を想定したポピュラーにしてもTTOですが、やはり部品を失くさないようになんですかね

    インジェクター復活してほしいです
    インジェクター刃のカミソリを使っていますが、いつ供給が途切れるかひやひやしています