RazoRock Wunderbar

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入荷してはすぐに消えていくRazoRockのWunderbarを手に入れた。スラントを攻めようと思ったタイミングで入荷したので、ちょうどよかった。RazoRockはいままでもStealth Slantを3バージョン出し、スラントに取り組んでいたが、Wunderbarは現時点での集大成といった位置づけだ。

巷での評判もいいのでどのようなものか気になっていたが、値段も高いし、大概は在庫切れなので見送ってばかりいた。Aristocratを集めていたせいか、ちょうど価格に対する感覚はほとんどマヒしていたので「買っていいんじゃね?」みたいな感じになり、買ってしまった。

両刃ホルダーは種類が多く、ミドルレンジでも満足できるものが多いので、あえてハイエンドを選ぶ理由がわからなかったが、Wunderbarを使ってみるとミドルレンジとハイエンドの間にはやはり越えられない壁というか、一線を画すものがあるように思えた。とはいいつつ、価格が高いものを買うと、その正当性を探す心理が動くのでバイアスが十分にかかっているであろうことは最初に言っておく。

見た目

スリーピースのスラントで、ステンレス製のヘッドである。iKonのX3やB1 Slantのように刃を捻って斜傾を作るタイプだ。作りはしっかりとしており、厚いわけではないが、重厚感がある。ここらへんはMambaやGame Changerとは全然違い、高級感や存在感がある。
鏡面仕上げまではいかないが、磨きがかけられていて光沢が出ているのも 要因のひとつだろう。

安いスラントだと替刃を真っ直ぐに入れるのにコツが必要だったりするが、Wunderbarは意識しなくても常に真っ直ぐに入れることができる。トップキャップ裏側の替刃を入れる突起がやや太めなので、替刃を捻るときにズレることなく押さえられるようだ。

ベースプレートの裏側にはシリアルナンバーが入っているので、自分が持っているものが特別だと勘違いできる。

ハンドルは記事を書いている時点では最新のVertigoハンドルにした。写真で見た時は少し無骨なハンドルかと思いきや、実物を見てみると意外と洗練されたデザインでよかった。縦のラインはあまり磨かれていないので、周囲と比べて白っぽさがでているのだが、そのせいでラインが強調される。ハンドル本体、ローレット、ラインの3つがそれぞれ違う輝き方をするので、少し変わったハンドルのように見える。

重量感はどっしりとしており、ヘッドとハンドルを含めて約102gほどだ。3分の2はハンドルの重さなので、ヘッド側が少し軽く感じるがアンバランスというわけではなく、安定感としては問題ない。

ハンドルは少し安っぽさを感じるが、ヘッドは存在感があり、価格に見合ったものだと思う。

使い心地

どちらかというとアグレッシブなホルダーだが、スムーズさや快適さは失われておらず、いいバランスを保っている。初めて使ったときはそれほど肌への当たりは強く感じなかったが、顎下あたりを逆剃りしている時は少し当たりの強さを感じた。順剃りや横剃りくらいだと、むしろマイルドに感じる。

Italian Barberの説明文には赤字で「力を入れるな」と力説しているので、基本に忠実じゃないと本来の性能が出ないのだろう。そういった意味では初心者向きではないのかもしれない。RazoRockの公式TwitterはGame Changerの.84よりアグレッシブだと言っていたが、俺はそんなに変わらないと思っている。

方向性としてはアグレッシブなので、アングルキープはそれほど気にしなくてもしっかりと剃れ、確実にBBSを狙いにいける。タッチアップは人によっては必要ないだろう。俺は習慣的に顎下を追い込むが、ギチギチみ追い込むこともなく、緩い感じで追い込んでいる。

重量感から来る安定感もあるので、使い勝手としてはそれほど難しくないとは思うが、やはりスラント特有のクセは慣れが必要かもしれない。 ある程度普通の両刃カミソリを使い込んでいれば、使いこなせるはずだ。少なくとも初めての1本ではないな、と思っている。

まとめ

アグレッシブな両刃ホルダーは避けているのだが、Wunderbarは買ってよかった。使っていて面白い。形としてはiKonのX3やB1 Slantと似ているが、使った感じはまったく別物だ。正直、ここまで違うとは思わなかった。

スラントについては今さら感があるにはあるが、使い心地としては面白いので、いろいろ試していこうかと思っている。

RazoRock Wunderbar

130 USD
8.7

使いやすさ

8.5/10

デザイン

9.5/10

快適さ

8.5/10

深剃りのしやすさ

9.5/10

価格

7.5/10

Pros

  • 簡単に深剃りができる
  • アグレッシブなホルダーでありながら、スムーズさは失われていない
  • ステンレス製で耐久性が高い

Cons

  • 両刃カミソリに対する慣れが必要
  • 入荷が不定期
  • 値段が高め

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