Gillette Aristocrat 1941

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今回のAristocratはイギリス製ではなく、アメリカ製である。手に入れたのは41年のモデルだ。アメリカ製のAristocratのモデルはオープンコームを除くと4種類あり、今回紹介する41年の他には、46-47年、48-50年、51年(デートコードW1)である。

今回はリプレート前提で購入したので状態はよくないが、格安で手に入れた。近いうちにアメリカへまた送ってリプレートする予定である。流石に、一度も取引をしたことのない業者にNo.21やNo.15を送るほど勇気はない。

それに、金メッキのAristocratはメッキの状態が完璧なものを見つけるのは難しく、NOSレベルは価格が跳ね上がる。金メッキ自体が弱いので、ピュアなヴィンテージに拘らないのであれば、状態が悪いものを再メッキした方が安いし、同じ金メッキでも強度が高いものがある。

見た目

メッキは剥がれているが、ベースプレートの裏側は完璧な状態で金メッキが残っていた。全体がこのようなメッキであれば、かなりゴージャスなホルダーであろう。金メッキのホルダーは少し悪趣味じゃないかと思っていたが、これを見ると悪くないように思う。

形状はクローズドバーのTTOだ。41年モデルの特徴はセンターバーに切り込みがないノーノッチドで、エンドキャップがない。エンドキャップがつくのは46-47年代のモデルだ。

ハンドルはやや短めでローレットは縦に刻まれている。比較的深く刻まれているので滑ったりすることはない。ハンドルの太さやヘッドを含めた全長も34Cとほぼ同じなので、サイズ感はイメージしやすいだろう。だたし、重さは68g程度なので34Cよりも軽く感じるが特に不都合はないはずだ。

ドアを開閉するノブはハンドルよりも少し太くなっており、このノブの太さが作り出す印象がアメリカ製のAristocratの特徴だろう。

剃り心地

イギリス製のAristocratつもりで使ったら、意外とアグレッシブであった。ヴィンテージのGilletteはマイルドなものが多いが、このAristocratはかなりアグレッシブで、個人的にはRed Tipよりもアグレッシブに感じた。

深剃りはできるが、替刃によっては使い心地がやや不快になる。Polsilverくらい当たりが強いと少し不快感を感じた。Gillette Platinumくらいで不快感はなくなったが、快適というわけではない。

アグレッシブなのでエフェクトアングルのキープは楽にでき、扱いやすいホルダーではある。

全体的な剃り心地としては大雑把という印象だ。深剃りができて肌にグイグイ当たり、フィードバックがやたらと大きいというのは、実にアメリカらしいホルダーだと思う。アグレッシブさに比べてフィードバックが大きいので、初めて使うとギャップに戸惑ってしまう。

まとめ

イギリス製のAristocratと比べると見劣りする部分が多い。ネックとなるのは、剃り心地の大雑把さだろうか。髭剃りの感覚を十分に楽しみたい人には向いていると思う。俺はそういった髭を剃っている感覚というのは、少なければ少ないほどいいと思っているので、少し性に合わない部分がある。

とはいつつ、なかなか興味深いホルダーであることは確かで、他の年代のモデルはどう違うのかと興味が湧いており、まだもう少しAristocratの旅は続きそうである。

2018.4.15
公開時、46-47年モデルとしていましたが、41年モデルだったので訂正しました。

Gillette Aristocrat 1941

30 - 100 USD
8.7

使いやすさ

8.5/10

デザイン

9.0/10

快適さ

8.5/10

深剃りのしやすさ

9.0/10

価格

8.5/10

Pros

  • フィードバックが大きく髭を剃っていると実感できる
  • 状態によっては安く手に入る

Cons

  • 剃り心地が大雑把
  • メッキの耐久性が低く、美品が少ない

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