Gillette NEW No.88

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最近、欲しいホルダーがまったくないのだが、ヤフオクを見ていたらGillette NEW No.88が安く出品されていたので思わず落札してしまった。eBayあたりでも出玉が少なく「タイミングが合えば買ってもいいかな」と思っていたが、まさかヤフオクに出るとは思わなかった。

No.88はイギリス製のGillette NEW Long Combで、2ピースのオープンコームだ。製造は1934年なので80年以上前の品物である。No.77というものがあるが、こちらはケース違いで中身は同じものだ。

アメリカ製のGillette NEWは持ち合わせていないので、比較はできないのだが、No.88はあえて血眼になって探し当てるようなものでもない。手に入れやすいアメリカ製のNEWでいいんじゃないかと思う。

見た目

ヴィンテージのオープンコームだと、コームがひん曲がっていたりすることがあるのだが、今回手に入れたものはすべて真っ直ぐであった。80年前のものだと思えば状態はかねがね良好だと言える。ノブは汚れがひどかったのでメッキを犠牲にしてミニルーターで研磨した。

重量は59gでやや軽め、ハンドルは細身のクラシックハンドルだ。重心はヘッドに寄っていて、59gの大半はヘッドに寄っているような感覚があり、意外と重量感を感じることができる。

使い方はMerkurの2ピースと同じでハンドル下部のノブを回すと、ヘッドキャップが外れるようになっている。

全体的にはスマートにまとまっていて、オーソドックスな両刃ホルダーである。「オープンコームの両刃ホルダー」というキーワードからほとんどの人が連想するであろう形をしている。Aristocratとは違う実質剛健な美しさを感じる。

使い心地

肌への当たりとしてはマイルドな方だが、後年のSuper Speedあたりに比べると心持ちアグレッシブといったところだ。アングルコントロールが求められるタイプのマイルドさなので、ある程度は両刃ホルダーに慣れていないと使いにくいと思う。逆にアングルコントロールができていれば、BBSな剃り上がりを期待できる。

重量感はそれほど軽いとは感じない。ヘッド側に重心が寄っているので、ヘッドの重さを肌に乗せて、肌の上を滑らすようなイメージで使っている。ハンドルは長めでアングル調整しやすいので、顔の骨格に合わせて刃を立たせたり寝かせたりしてストロークしていくようにしている。

オープンコームらしい使い心地で髭をよく捉えられるのだが、基本的に毎日髭を剃っているので恩恵らしい恩恵に預かれていない。1~2日間くらい伸ばした髭をNo.88で剃ったらかなり気持ちよさそうだ。

まとめ

現行品で比べるとしたらMerkurのオープンコームだが、実用性でいうと、Merkurのオープンコームでいいのではないかと思う。イギリス製のGilletteが好きなので、No.88の肩を持ちたいとは思うが、公共の場であれば「Merkurでいいじゃないですか」と発言する。

手に入れた価格もVALETと得体の知れないホルダー含めて3000円くらいだったので、好意的に書いているところはある。eBay相場で買っていたら、もう少し悲観的な記事になっていたかもしれない。

 

Gillette NEW No.88

100 USD
8.1

使いやすさ

8.0/10

デザイン

8.0/10

快適さ

8.5/10

深剃りのしやすさ

7.5/10

価格

8.5/10

Pros

  • マイルドで普段使いしやすい
  • シンプルなデザイン

Cons

  • アングルが厳しめ
  • 相場が割高のわりに代替品がある

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