オープンコームのホルダーはMerkurとiKonしか持っていない。オープンコームのGillette Aristocratが欲しいが、高い上になかなか美品に巡り会えないでいる。
今回はMerkurのオープンコームについて書いてみよう。
Merkurのオープンコーム
国内で最も手に入りやすいオープンコームのホルダーは、おそらくMerkurで間違いない。現行品では3ピースのみとなっている。クラシックなハンドルの41C、細身のショートバンドルの15C、同じく細身のロングハンドルの23Cである。
Merkurのオープンコームは両刃ホルダーの中でもマイルドなホルダーにである。肌への当たりはMuhle R89やMerkur 34Cよりも弱い。アングルに特別厳しいわけではないが、それなりのアングルをキープする必要がある。マイルドなわりにはしっかり剃れる優秀なホルダーであり、至極個人的な点数をつけるとしたら10点満点中8点といったところか。
ヘッドが薄いので意外と剃るのが難しい鼻下といった細かい部分まで小回りが利く。
手元にあるのは15Cでハンドルがかなり細く小振りな印象で、やや頼りない感じがする。こちらは後述する理由により、今は使っていない。旅行とかに持っていくのには丁度いいサイズかもしれない。
初心者向けホルダー
一般的には初心者向けはMerkurの34CやMuhleのR89であるし、そんなことをこのブログでも書いた。
一般論は置いておいて、至極個人的な意見を言うと、Merkurのオープンコームは初心者が最初に選ぶ有力候補のひとつである。
ハイステンレスとの相性
フェザーのハイステンレスは日本人の髭と相性が悪いと言われるが、そんなことはないと思う。替刃とホルダーには相性があり、マイルドなホルダーに合わせるなら、肌への当たりが強めのシャープな替刃がいい。Merkurのオープンコームくらいマイルドであれば、フェザーのハイステンレスかPolsilverあたりで相性がよくなる。
替刃についてはホルダー+肌質・骨格+テクニックで相性が決まるので個人の感想しか言えないが、Merkurのオープンコームとフェザーのハイステンレスが一番キレイに剃れる上、アルムテストを簡単にパスできる。Polsilverだと一歩及ばない感じである。
トレーニング向き
アングルは先にも書いたが特別厳しいわけではない。だが、ほどほどにアングルをキープしないと剃れない。そういった厳しさはあるものの、剃りの成否判定は簡単にできる。アングルが甘いとソープが櫛状に肌に残るのだ。失敗がわかりやすいので、ソープが1回のパスで完全に拭えるアングルを見つけて、その角度をキープできるよう意識しながら剃るといい。
少なくとも自分はMerkurのオープンコームにかなり鍛えられた。刃が入る角度をキープできているのか、できていないのかよくわからなかったが、15Cで力を抜いた状態で泡が残らないように剃ることを意識し出してから、カミソリ負けや肌荒れをしなくなった。
Merkur 11C
さて、俺の手元にあるMerkurのオープンコームは15Cと上には挙げていない11Cというものがある。15Cを先に買ったのだが、どうもハンドルがイマイチよろしくない。使いにくいわけではないが、どうも気に入らない。細いところが気にくわないし、全体的に貧相に見える。
34Cのような堂々とした出で立ちがよいと思ったところに、廃番となった11Cというものがあるらしいので、探してみるとスペインのショップに在庫が残っていたので買った。(現在はもう在庫切れ)
いかんせんスペインである。南ヨーロッパの人間はいい加減である。「実は売り切れだわーキャッハー」だけなら返金してもらえばよいが、34Cが送られてくる可能性も多々あり届くまで不安であったが、すべては杞憂に終わり無事に11Cが手元に届いた。
11Cはハンドルが太く、そこそこ重量感があり、15Cよりも使い心地いい。ヘッドは変わらないので、重心はハンドルに寄るが問題はない。15Cの欠点を補った11Cが手に入ったので、15Cはお蔵入りとなったが、マイルドホルダーはGilletteやiKonなど意外と競争相手が多く11Cを使うことはかなり減ってしまった。
まとめ
Merkurのオープンコームを使う機会というのは減ってしまったが、オープンコームの独特な剃り味を楽しみたい時は使っている。
15Cや23Cはハンドルが細いが、3ピースなので取り替えることができる。Weberあたりのステンレスハンドルに交換するのも良いと思う。41Cは持っていないのでよくわからないが、ハンドルはクラシカルでなかなか良さそうである。
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