iKonのShaveCraftシリーズは#101〜#104の4種類があり、今回は#103である。iKonのホルダーの中では一番真っ当なホルダーである。
iKonのホルダーはなんとなく取っ付き難かった。なんといっても、あのスカルロゴである。死ぬほどアグレッシブなホルダーでも作ってるんじゃないだろうかと思ったが、今では気に入っておりアルミのヘッドは現行品であれば全種類持っている。
といっても、#104 ‘Tech’はアグレッシブ過ぎるし、#102 ‘Slant’とX3はスラント、#101 ‘Dual’はオープンコームとクローズドバーのデュアルヘッドなので、初めての1本にはハードルが高い。
iKonの中でもとっつき易いのは’Short Comb’かと思う。マイルドでもアグレシッブでもなく中庸なホルダーで、肌への当たりだけであれば、Merkur 37Cよりやや上、Adjustableだと6くらいだろう。形状もごく普通のオープンコームである。
見た目
基本的にはヘッドとハンドルは別々に購入するか、ハンドルはオプションとして選ぶスタイルであるため、ヘッドをメインに紹介する。個人的にはショートハンドルのBulldog Handleあたりと組み合わせて使っている。
ヘッドの素材はアルミ合金でマット仕上げである。普通のアルミよりも重量があるので、アルミの欠点である軽さはほとんど気にならない。ステンレスハンドルと組み合わせても重量バランスが極端にハンドルに寄ることもないので、違和感はない。
厚みがなく薄いので取り回ししやすい形をしている。
使い心地
マイルドでもアグレシッブでもないミディアム・アグレッシブと呼ばれるレンジで、個人的には剃り心地がちょうどいい。追い込まなくても深剃りできるうえ、R41のようにやたら緊張感があるわけでもないので、安心して使える堅実なホルダーである。ヘッドが薄いので細かい部分まで刃が届くのも良い。
オープンコーム特有の肌に食い込んでくるような感触はMerkurのオープンコームの比ではなく、両刃カミソリらしい感触を楽しめる。
iKonのファンとしてはなんだか普通過ぎて、あえてiKonである必要はないのではないだろうか。
下手したらヘッドの値段でホルダー1本買えてしまうので、ParkerのクローズドバーかPearlのオープンコームでも良さそうな気がする。#103は他のヘッドとセット販売で安かったのでよいが、単品だと費用対効果という意味ではあまりよくないと思う。
値段を考えると、これじゃなくてもいいのではないか。もうちょっとiKonらしいクセがほしいところである。
まとめ
堅実なホルダーであると同時に遊び心をあまり感じないので、なかなか手が伸びないホルダーではある。iKonだとやはりスラントの#102やX3の方に手が伸びてしまい、#103の方を使う機会がどうしても少なくなってしまう。
iKon自体が初心者向けではないし、中級者があえて選ぶヘッドでもないので、どうも腹に落ちないホルダーだ。「優秀だけどiKonらしくない」という試合に勝ったが勝負に負けたような印象が大きい。
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