Above The Tie(以下、ATT)のS1を買ってから1年以上が経過し、ようやくオープンコームのS2を購入した。トップキャップはS1と同じなので、今回はベースプレートのみを購入して費用節約できた。買ってる時点で大して節約になっていないのだが、まぁいい。
PAAのCrimson Ghostを使ってみて、金属製でオープンコームのスラントを使ってみたいという欲求が高まってしまい、パッと思い浮かんだのがATTのS2だった。Fatipも考えたが、「今更Fatipの価格帯を買ってもなぁ」という気がしてならず、結局、S2を購入したのだ。Fatipのオープンコーム・スラント自体は評判いいようなので、買っても良かったかもしれない。
見た目
見た目はS1をオープンコームにしただけだ。刃を捻ったり、ヘッドのネジが斜めにつくようになっていたりするスラントではなく、ベースプレートの不均一な厚みで刃が斜めになる。刃の斜め具合はそれほど大きくなく、スラントというよりはセミスラントと言った方がいいかもしれない。コームはオープンコームらしいしっかりとしたコームで、太すぎず浅すぎず丁度いい具合だ。Gillette NEWあたりのコームに近い。
ブレードギャップは小さめで、ATTサイトによると0.61mmだ。サイトにはmid-aggressive, yet mild(ミディアムアグレッシブだがマイルド)というよくわからない記載がある。数値的には「どちらかというとマイルド」くらいだろう。ここらへんはソリッドバーのS1と同じだ。違いはオープンコームかそうでないかしかない。
素材はステンレスでKronosハンドルを含めるとステンレスらしい重量感を感じるとができる。ヘッド自体はそれほど重量感を感じないが、バランスはいい。ヘッドやハンドルに重量が傾いているというようなことはなく、使いやすそうだ。
ベースプレートの裏側には他のClassicシリーズと同じように”ABOVE THE TIE S2”、”MADE IN USA”の刻印が入っている。仕上げは価格重視でBrushed Mattなので、Windsor Proのような輝きはない。RazoRockのステンレスホルダーの方が仕上げは綺麗である。このようなブログを書いていると、鏡面仕上げやクロームメッキは写真を撮るのがきついので、このくらい仕上げが荒い方が助かる。ATTのサイトから買うと仕上げはオプションで選べるので、気になる人はSatin MattやPolishedを選んでもいいだろう。その代わり値段は高くなる。
使い心地
肌への当たり具合はS1とそれほど変わらない。マイルドな肌当たりでスムーズである。スラント感は少ないものの、シャープに剃れる。オープンコームなので、刃がしっかりと当たる感覚があり、ここらへんは根本的にS1と異なるところだ。
刃の斜め具合は他のスラント比べると緩いが、スラントらしいシャープ感は十分に感じることができる。スラントであることを意識せずに普通のホルダー感覚で使えるので、気楽に使えるスラントホルダーである。反面、スラントの面白みは薄いので、スラントらしさを求めるのであれば別のホルダーの方がいいかもしれない。
ソープの泡立てを固めにすると、ストローク後に泡が残りやすい。泡が残ると剃れていないような気がするが、実際はちゃんと剃れている。泡を緩めに作ればいいのだが、固めの泡が好きなので、ここらへんは個人的にはマイナスだ。マイルドなオープンコームだと、ありがちなことではある。
マイルドなわりに深剃りができるので、3パス+タッチアップ少しでBBSな剃り上がりが期待できる。刃がしっかり当たる分、S1よりも深剃りしやすいように感じる。タッチアップでの追い込みを執拗にやりたくなる癖があるので、使いやすさはS1のような緩い当たりの方が好きだ。ここら辺は個人の好みに左右されるところだろう。どちらがいいかは甲乙つけがたい。
まとめ
ずっと買おうと思って先延ばしにしていたS2だが、正直、S1があればいらなかったかもしれない。元々、ソリッドバーかオープンコームかだとソリッドバーの方が好きなので、ブレードギャップなどのパラメータが同じならソリッドバーだけあればよかったのではないかと思う。あえて両方持つ必要はないので、普段使いで感触が好きな方を選べばいいと思う。
スラントはトップキャップがスラントでしか使えないので、コスパとしてはあまりよくない。共通のトップキャップが使える普通のヘッドを選んだ方がいい気がしなくもない。だが、スラントのような変わり種ではなく、普通のヘッド買うならATTよりもTimelessとかの方がいいよね!というのはある。
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