iKon: ShaveCraft SBS Razor Head

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iKonのShaveCraftシリーズの新作、というか復刻であるSBS Razor Headを紹介しようと思う。このヘッドがアナウンスされた時は「またおかしなヘッドが出るなー」と思ったのだが、数年前に真鍮製で発売されたヘッドの復刻版らしい。オリジナルと違い、素材はアルミ合金で価格は40ドルである。オリジナルは小ロットの200ドルなので価格的にも安くなっている。

ヘッドの特徴としては珍しい切り替え式のベースプレートで表と裏の両方が使用できて、それぞれでアグレッシブさが異なる。Rockwell 6S/6Cと同じ方式といった方が伝わりやすいかもしれない。さらにデュアルヘッドで片側がオープンコーム、反対側がクロースドバーになっている。ヘッドとしては変わり種なので届くのを楽しみにしていた。

見た目

商品写真だとゴツめに見えるが、実物は写真以上にかなりゴツくて普段使っているステンレス製のハンドルを取り付けてみると、ずっしりとした重量感がある。おそらくベースプレートが厚めなのと、トップキャップがベースプレートの両端を包むような形なので、その分の重量だろう。(iKonのShaveCraftシリーズはアルミ合金なので普通のアルミ製のヘッドよりも重い)

ベースプレートの表裏の違いは4つの丸印でわかる。丸印がついている方が表(替刃が乗る方)で、表側の方がマイルドである。実はどちらが表なのかはどこにも書いてないが、iKonのサイトでは丸印が表向きで掲載されているので、丸印が表だと勝手に判断した。どっちも使えるし、表だと思った方が表でいいんじゃないかな。気にしたところで、頭髪が寂しくなるだけなので、丸印が表ということで話を進める。

剃り心地

表側も裏側もヘッドとしてはマイルドな方で、どちらもスムーズに剃れる。大きな違いはないけど、確かに違いは感じるくらいの差しかない。どちらも日常使いできるので、どちらを使うかはその日の気分次第じゃないかと思う。

ヘッド自体にそれなりの重みがあるのでステンレス製のハンドルと一緒に使うとホルダーの重みで楽に剃れる。

表側

表側の方がマイルドで使い心地は同じiKon ShaveCraftの#101に近い。#101と比べるとフィードバックがあり、ちゃんと剃れている感触がある。アングルキープはそれほど難しくないが、ある程度は気にしないといけない。メジャーなところだと、Mühle R89あたりが近いところじゃないだろうか。

マイルドでありながら、ちゃんと深剃りができ3パス+追い込み少しでBBSまで持っていくことができる。当たりが弱いので追い込みは気軽にできるし、深追いが必要なほどでもない。ここまで優秀であれば別に裏側いらないんじゃないかと思うが、iKon ShaveCraftに関しては作る方も使う方も趣味でやっているのでそういうことは考えないことにする。

iKon ShaveCraft #101 'Dual'
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裏側

こちらの方がアグレッシブだが、肌への当たりは優しい。先ほども書いたが「大きな違いはないけど、確かに違いは感じる」程度なのでマイルドなヘッドに分類していいだろう。表側に比べつとスムーズさは心持ち低下するが、追い込みはあまりしなくていい。

後述するが、オープンコームとクローズドバーでも肌への当たりが微妙に違うので、3パス目でうまく使い分けると追い込みは不要になるかもしれない。

デュアルヘッド

あまり触れていないが、オープンコーム側とクローズドバー側でもアグレッシブさが微妙に違う。#101と同じようにクロースドバー側の方がアグレッシブである。ただ、#101と違い、オープンコーム側のコームが太くないので、オープンコームらしい肌へ食い込む感触がちゃんとある。

#101のオープンコーム側は未だにいらないと思っているが、SBSのオープンコーム側はオープンコームとしてちゃんと機能するので、追い込みやタッチアップといったシーンでは性能を活かすことができる。

まとめ

剃りながらベースプレートを裏返すのはめんどくさいのでやらないが、表裏とオープンコーム/クロースドバーで4通りの使い方ができるおもしろいヘッドである。見た目は奇異なところがあり、とっつきにくさはあるかもしれないが、使う上ではこれといった欠点はなく日常使いできるので良いホルダーではないかと思う。

X3や#102のスラントヘッドを除けばiKon ShaveCraftシリーズの中では一番いいヘッドだと思っている。

iKon ShaveCraft #102 vs X3
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